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今夜の番組チェック

7日目 耶馬渓→別府(8月21日)

 心地よい睡眠から目覚めると、少しブルーになった。今日はおじさん達にお別れをしなくてはいけない。たった1日の出会いであったが、人の情っていうものを久しぶりに体感することができた。少々寂しかったが、礼をいって、耶馬渓を後にした。今日は、いろいろと楽しみがある日だ。

 なぜかというと、船員会館でみた新聞で情報を入手したのだが、玖珠、九重の「竜門の滝」で滝遊びができるらしいのだ。さらに前々から興味を持っていた、湯布院にも行くことが出来る。しかし、この日はこの旅の中でも指折りの大変な一日になるとはこの時はまだ知る由もなかった。  地図を見ればわかるとおり、この辺は峠の連続である。ギヤを変えると、チェーンがはずれやすい私の自転車はこのようなときには非常に困りものである。しかも、体力のある宇田川は決して自転車を降りない。私はどんなにつらい坂でも、ギヤを駆使して、自転車をこぎつづけなければいけないのだ。

 玖珠につく。そこから、九重まで行き問題の滝に行ったのだが、見た瞬間びびってしまった。こんなの滑るのか。そう、この滝は自然の滑り台なのである。浸食されたなめらかな岩肌に沿って滝の水が落ちるため、さしずめ天然のウォータースライダーというところであろうか。しかし、浸食されているとはいっても、所詮、岩なのだからごつごつしているし、水の流れだって、遊園地のプールとは比べ物にならないくらい速いし、その流れ落ちる水の量も凄い。しかし、ここまで来たのだから、やらなければ意味がない。とりあえず、水着に着替えて脇の岩肌を通って滝を上ってみた。いざ上まで来ると恐怖はさらに強くなってしまった。たのむから宇田川に先に滑って欲しかっただが、彼もなかなか滑らない。やっちまおう。勇気を出して、滑ってみた。めっちゃくちゃおもしろかった。ただしケツは痛いし、鼻に水が入ってしまう。少し苦しかったが、たった数メートル下っただけなのに、大変な満足感を得ることが出来た。宇田川も初滑りをした。ここまで来るとだんだんエスカレートしはじめ、最後には同じく遊びに来ていた子どもにせかされ、もう一段高いところから滑る羽目になった。今思うと、よくけがをしなかったなと思うばかりだ。とにかく、 童心に返って久しぶりに自然と楽しんだ。 気分一身。さっぱりした気分で湯布院に向かった。

 さて、無事 湯布院に着いたわけだが、どうも期待を大きくはずされた感がする。町が綺麗すぎる。軽井沢とか清里みたいだ。宇田川も半分キレていて、もう、湯布院には用はねぇ、ということで、湯布院を去ることにした。ただし、せめて温泉位は入っておかないと、それこそ来た意味がなくなってしまう。あまり、金を使いたくなかったので、 公共の温泉(200円を賽銭箱に入れる)に入った。かなり熱かったが、やっぱり、温泉は気持ちいい。このうす汚い温泉にうざったい若者など来るはずもなく、地元のおじさんやら、おばさんが来るアットホームな温泉であった。というわけで、湯布院脱出。


 しかし、この後がまた地獄のようであった。  由布岳という、峠を越えなければならなかった。これが、まためちゃくちゃきつい坂が延々と続いていた。完全に自転車で山(峠なんてもんじゃない)を登っているのである。途中の放牧にも目を向けずに、必死にペダルをこいでいた。峠もそろそろ登り切った頃、木造ジェットコースターで有名な城島遊園地が有った。その前にはキャンプ場もあり、もしそのキャンプ場で、一夜を過ごせるのなら遊園地で遊んでいっても良かったのであるが、あいにく、そのキャンプ場は客で一杯で利用することが出来なかった。遊園地の入り口で、しばらく寂しく立たずんでいた二人であったが、どうせ遊園地に行っても金を使うだけだと割り切り、先を急いだ。目指すは別府である。ところで、城島遊園地は有名なものであるが、その入り口が本当に山のど真ん中にあるのは驚いた。さて、別府まではひたすら下りである。また、新しい峠が出てきたらどうしようかと心配しながら、50kmオーバーで疾走していたが、意外にあっけなく別府に着いてしまった。

ここでも懲りずに、温泉ランドを探していたのであるが、やはりというか、泊まれるところはなかった。ただ、砂風呂などがある「ひょうたん風呂」なる公共風呂を発見。とりあえず、温泉はここにしようと言うことになった。後は、宿である。要するに眠れればいいわけだから、ひょうたん風呂に近いところでいかにもやすそうなところを探した。そのうち、まさしくやすそうな宿を見つけたので、直接交渉役の私が乗り込んだ。おばさんが出てきたが、素泊まりで3000円でいいという。ちょっと迷っているうちに、後ろにいた宇田川に別のおばさんがなにか言っている。どうやら、客を奪おうとしているようだ。私はしめたとおもい、目の前にいるおばさんに、二人で5000円でおねがい。といってみたところ、客を取られるのならと、了解してくれた。そのあと、おばさんは前の宿には冷房がないと言っていた。地元の民宿戦争もし烈だな。前の宿のおばさんがずっとこちらを見ていたのは少々不気味であった。 さっそくひょうたん風呂に直行した。宇田川はすぐに、砂風呂に向かったが、私はあまり関心がなく、大好きなミスト風呂で、ボクサーのように汗をかいていた。やっぱ温泉っていいな。  また、せっかく別府に来たのだから、地獄めぐりでもしようかと思っていたのだがとにかく高い。それどころか、夕方にいってももうどこもやっていないのである。まぁ、みなくてもいいや。

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