私が目を覚ますと、宇田川はすでに起きていた。京都の時は最初に私が起きたものだが、宇田川にはかなわなそうである。 はっきりいってすでにかなり疲労していた。 しかし、まだ熊本県にすら入っていない。九州一周という言葉は簡単だが、実際に行動してみると非常に困難なことを実感。 昨日はパンクに貧血と大変な一日であった。しかし二日目ともなれば自転車旅行の勘が戻るだろう。これでも、経験者なのだからもっとタフな男にならなければ、と思いつつケツはすでに結構痛い。今日はどこまで行こう。できれば熊本まで行ってしまいたいが、昨日は予定の水俣まで到達出来なかったため、今日も目標達成はきびしそうだ。八代あたりが限界か。今回の旅行は、太平洋岸を突き進んだ京都の時と比べると、峠の数が比べものにならないほど多い。例えそれが海岸線であっても安心できないのである。
ようやく熊本県に入った。なんとか芦北まで来たところで、突然雨が降り始めた。昼飯を温泉のある公民館で食べた。本来なら温泉に飛びつくところだが、疲れから風呂に入る気は起こらず、食後(食欲もあまりなかった。)すぐに2階の休憩室に入った。畳部屋であったため、座布団を枕代わりに眠ってしまった。宇田川はそれほど眠ってはいなかったと思うが、私は疲労が極限に達しており、熟睡してしまった。ちょうど眠りに入った頃、宇田川がフラッシュをたいて私をとったので、ちょっぴりきれそうになった。
一時間程眠っただろか、重い目をこすりながら、公民館を出た。八代に特に問題もなく到着。さて、どこに泊まろうか。本屋などで情報を仕入れる。一つのビジネスホテルが目に止まり、そこに泊まることになった。まだ時間が早かったので、近くのレンタルビデオ屋で時間を潰し、さらに八代の駅まで散歩をした。駅前の広場で、お祭りの準備をしていたが、当然参加する元気はなかった。駅で時刻表や料金表を眺める。先はまだまだ長そうだ。ここから電車に乗ったらどんなに楽であろうか。
駅近くのコンビニで、歯ブラシを買った。宇田川はカップラーメンを買っていた。本当に良く食べる男である。