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最終日 清水寺

 いよいよ今日がすべての計画の最終日だ。今思うといろいろなことがあった。ここ京都に来るまではもちろん、京都での滞在中も数多くの経験をした。大変貴重な夏休みになったと思う。

 今日は4時の新幹線で東京に帰る予定である。それまで時間があるので、京都駅までの帰り際、清水寺によることにした。清水寺に行くまでの坂は情緒があり、いわゆる京都らしい風景が広がっている。清水寺は見応えのあるすばらしい寺である。初めて舞台に上がったが、そこから見た京都市内の風景やさらに奥に塔が見え美しかった。清水寺の隣には地主神社という縁結びの神社があるが、ここがまた怪しい。「世界遺産に登録!」 とでかでかと書かれている。どう考えても清水のおこぼれをもらった感じだ。  この神社が少女漫画に出てきたとそのコピーを社務所の壁に貼る始末である。清水の雰囲気台無しだ。舞台から降りると音羽の滝という聖水のみ場があった。上からものすごい勢いで落ちてくる水を柄杓で救って飲むと体にいいらしい。なかなかうまかった。この下に水がたまっているのだが、大学生らしき男がこの中に飛び込んでいた。バカな男だ。

 大満足の清水を後にした一行は、三十三間堂によった。京都ですでに仏像のすばらしさに目覚めた俺にとっては、ここは忘れない寺(?)となった。中にある仏像のほとんどが国宝。すべて表情豊かで、個性的である。何度来ても飽きないところだ。おそらく、京都に滞在中に寄った寺の中で最も滞在時間の長いものになった。風神や雷神などのお馴染みの像もあり、見応えもあった。ただ、これらの仏像を納めているいわゆる三十三間堂の入り口は現代的に改装されており、どうも博物館の入り口のような不思議な気がした。

 この後は、東本願寺で少し休み、京都駅に行った。そこで、バンドのメンバーにおみやげを買い、喫茶店でしばらく一服してから、ホームにあがった。おじさんもホームまで見送りに来てくれた。いよいよ別れの時が来た。新幹線はゆっくりと前に進んだ。  なかでは、イケモンと詩を書いていた。俺は奴と違って、自分の気持ちをスト レートに表現している詩が嫌いである。ここでも、奴との対立が見られた。それでも、ここまで来た良き友である。新幹線は無情にも、我々が命がけで走ってきた道のりを3時間もかからず、戻ってきてしまった。リセットボタンを押されたようだ。とにかく、東京駅に着いた時点で俺たちの旅は終わった。

 人生で一番長くきつい旅であったが、何とか生きて東京に戻ってこれた。  家に帰るとすべての緊張の糸が切れたように、力が抜けた。 旅の癖か、10時過ぎに眠くなった。ベットに入って俺は思った。やっぱ、 家が一番いい。

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