京都に着いてから3日目だ。時のたつのは非常に早い。今日はおじさんが車で、鞍馬につれていってくれる。鞍馬に行ったことはなかったので、とても楽しみだ。 途中に下鴨神社によった。ここは、境内がばかでかい神社だ。むかし、この中にある草原を走り回ったことがある。境内に馬がいたはずだが今日はいない。どうやら夏ばてらしい。下鴨神社を後にした一行は、鞍馬に向かった。 鞍馬と言えば鞍馬寺であるが、その前に縁結びで有名な貴船神社に立ち寄った。水に漬けると中身が浮き出る有名なおみくじがあった。どうせ凶が出るだろうとくじは引かなかった。貴船神社の横には貴船川なるものが流れており、そこにお座敷を敷いて、食事をしていた。なかなか風流漂う風景であったが、蚊や虫や蜘蛛の巣がたくさんあり、よくあんなところで高い飯を食えるなと思った。
貴船神社の周辺は道がめちゃくちゃ細い割には観光客が多く、車の移動が大変だった。そのため、貴船神社の前にそこの奥の院によったのだが、これが本当に神社かと思えるほど、汚かった。歴史があるとかじゃなくて管理が行き届いてないという印象を受けた。はっきり言ってみすぼらしいものであった。ただここには船の形をした石がおかれており、これが神社名の由来になったらしい。なんとか貴船を抜けいよいよ目的地である鞍馬に到着した。ここには叡山電鉄なるものが走っており、よくここまで電車でくるなと感心してしまう。もちろん、もし俺たちがここまで自転車で来ようものなら日帰りはまず無理だ。
鞍馬に到着したのは良かったが、本殿に行くにはケーブルカーに乗らなくてはいけない。単線で、しかも20人くらいしか乗れないため乗るまで何分かかるのか心配したが、以外に早く乗車する事が出来た。5分ほどケーブルに乗り、多宝塔なるところに着いたが、本殿まではさらに歩かなくてはならない。ここからがまた地獄の道のりであった。本殿まで456m。緩やかな坂が続くので非常に疲れる。さらに、石段までありやがる。たのむからこれい以上疲れさせないでくれー。確かに結構涼しいし景色はよい。自然と一体になれるのはよいが、ミミズやらなんやらの死骸が溝に一杯になっており、そこにウジがたまっている。臭いのだ。めっちゃ臭いのだ。この悪臭に我慢しながらも一行はようやく、本殿に到着。鞍馬の雰囲気は好きだが、この辺と寺はどうも好きになれない。神仏混合かなにか知らないが、何となくまとまりがないのだ。寺同士の配置もいまいちである。こんな山奥に寺を作るのに美的センスなど考えていられなかったのであろう。本殿からも奥に道が延びていた。おじさんはその先に行ったことがないらしく、乗り気だ。若者がここで貧弱さをみせてはならないと、俺たちもさらに進むことを決意した。目指すは、奥の院「魔王殿」。このときから、このネーミングに嫌な予感はしていたのだが・・・。
本殿から少しいったところに、霊宝殿なる鞍馬の博物館があった。中にはいると国宝や、剥製などがある。俺とイケモンはどうも納得いかなかった。何でこんな山奥に国宝をわざわざ持ってくるんだ?偽もんじゃねーか?と。それでも最上階にある、仏像やら工芸品には感動した。どうやら俺は仏像が好きらしい。それにしてもどうやって持ってきたのだろう。霊宝殿を出たら、さらに奥に向けて突き進んだ。これはもう山登りである。ここからは道も悪くなり、石段があることはあるのだが気をつけないとつまずいてしまう。途中、牛若丸が背比べをしたという、石に出会う。やはり奴は小さかったという事がわかった。そこからまた500m位歩いて、ようやく奥の院に着いた。俺は唖然とした。こ、これだけ?もっと、幻想的なお寺があるかと思ったが、こんなのどこに出もあるぼろ寺である。ぽ つんと、明らかに最近書かれた魔王殿を表すクイが打たれている。
ぜってーだまされた。声にはしなかったが、おそらく現場の全員がそう思っただろう。とりあえず、写真を撮る。別に取るまでもないものであったが、ここで写真でも取らなかったら、ここまで歩いたことしか記憶に残らないだろうと、無理矢理取った。再び、ケーブルのある多宝塔まで1200mを歩いた。おじさんもよく歩けるなぁ。疲れはてた俺たちは鞍馬を出る車中で眠りに入ってしまった。もう鞍馬なんていってたまるか。 その後は三千院によった。ここは、一度来たことがある。なかなか美しい寺である。ここで、遅めの昼食を取って、家に戻った。本当に疲れた一日であった。家に帰ったら、最後の夕食をごちそうになり、 またまたテレビを見て、眠った。明日はいよいよ東京に帰る。