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18日目 宮津〜小浜 (10月18日)

Av.15.7km
Tm.5.22.19
Dst.85.15km

 目が覚めた時は、同室の人はすでに出発していた。こうしてみると、我々も随分ゆっくりとした旅人である。

 まずは、ロープウェイに乗って、天橋立を上から見ることにした。私は実は天橋立を上から見たことは一度もないのである。尾道の教訓もあって、ロープウェイのチケットは登りだけ買った。ユースにあった日記では、ほとんどの人が歩いて登ったといっているが、こっちはそれどころではないのである。若者らしくないとは思われてもしょうがないが。5分程登ると頂上についた。天橋立はやはり上から見ないと見たことにはならないだろう。さすが、日本三景の一つである。確かに美しい。宇田川もようやく納得したようだ。股のぞきも経験しておいた。もっと、晴れている方がよく見えるとしても、私には天に昇る橋にはどうしても見えなかった。普通にみて十分綺麗だったので特に不満はない。  帰りは徒歩で帰ることにした。下りの坂は、足の筋肉を刺激する。筋肉がのばされ切れそうになった。登りより、下りのほうがかなりきついのである。

 ようやく入り口までもどると、前回の九州の旅を彷佛とさせる悪夢が宇田川を襲った。財布がないのである。私は冷静にまたか、、、と思っていたが、不機嫌なままでも困るので、早く見つかってほしい。前回はバスに忘れていたので、今回は間違いなくロープウェイの中だろうと確信していた。係りの人に尋ねて、頂上でも探してもらったが、見つからない。これは本気でやばいかも、と思いはじめた時、ロープウェイの運転手が財布を持ってこちらに来た。一件落着である。まぁ、予想通りの結果かな。

 橋立てを今度は反対に縦断する。向こう岸に近付いたとき、テレビの撮影クルーを発見。人力車が後ろ向きに走ってくる。両脇に女性が見えたので、おそらくミス天橋立か何かかな、と思って、人力車とすれ違い様に後ろを見た。たしかに、ミス天橋立であったが、まん中には、天然お笑い芸人定岡正二が機嫌良さそうに座っていた。宇田川は思わず、声をあげた。向こうも気付いたらしい。今回の旅はよく芸能人を見かけるが、だめ押しが彼だった。 橋立ての出口では、船を通すために橋が回転していた。橋を渡れるのを待っていると、横にいたいたおばさんが、定岡が愛想が悪いと怒っていた。芸能人なんてそんなものと思う。所詮他人だし。天橋立から一時逆方向に進むが、早めに間違いに気付き引き返す。

 もう、地図はないのである。とにかく国道178号線だけが頼りだ。舞鶴を通って、 小浜まで進む予定である。この道は昔、車で通ったことがある。なんとなく懐かしい。舞鶴のマックで昼食を食べる。BGMにはヒロミ郷のアチチが流れていた。この旅では、かれこれ20回はこの曲を聞かされている。有線で大人気なのだろう。 ちなみに、他にも旅行中、いろいろ気になる点があったので書いておこう。 まず、プロミスの看板。夜の田舎町などで、ネオンの明かりが見えるのはうれしいのだが、それが貸し金 プロミスであると、ガクンときてしまう。誰もお金など借りたくない。それも、一度や二度ではない。 また、コンビニにも地方の特色がよくでている。東海道の旅行の時は、サークルケイが多かったのだが、今回の旅行では、圧倒的にポプラが多かった。これには本当にお世話になった。 自転車をこいでいる間に気になったのは、工事が非常に多かったことだ。なにか、新しい情報サービスのための光ファイバーを埋設しているらしく、こちらにとってはいい迷惑だった。あと、国道沿いで交通量調査も頻繁に行われていた。我々もカウントされているのだろうか?

 舞鶴には、自衛隊の非常にごつい艦艇が碇泊していた。日曜日だったら、見物できたらしいが残念である。レンガ博物館など昔大学の仲間といったことのある懐かしい名所を通り過ぎ、小浜へひたすら走る。舞鶴を通り過ぎると、海岸線沿いだがずいぶんアップダウンが激しくなってきた。車の通行量も多く、危なっかしい。  しかし、左手に見える若狭湾にはいくつもの小島が見え、その先の海岸線とあわせて、大変美しい。そんな調子で景色を楽しみながら、5時頃には小浜に到着した。本当は、もっと手前を左折すれば、すぐに市内に入ったのに、表示板にしたがったせいで、随分遠回りさせられてしまった。あればかりは、あまり当てにならない。  宿もなにも決めていなかったので、駅前の観光案内所で、安い宿を尋ねた。気さくなおばさんが、気を利かせてくれて、数件の旅館と電話で交渉してくれた。おかげで、素泊まり税込み4000円でなんとか宿を見つけることができた。他の場所にくらべれば、多少高いが、ガイドブックにはこれ以上安い宿はなかったので、まぁ、満足である。観光案内所も利用してみるものだ。これで宿は確保できたので一安心である。次に自転車屋で空気をいれる。個人経営の自転車屋としては、いままで見た中で、一番大きい。だって、店鋪が3つもあるんだから。小浜のこの自転車屋にピンとくる人もいるかもしれないが、ここでは触れない。腹が猛烈にへってきたので、商店街に向かう。商店街にはほとんど人が歩いておらず、多くの店が閉っている。この旅で何度も見た光景なので慣れてしまったが。食べ物屋というと、らーめん屋の店舗が目立っていたが、のれんがまだ出ていない。何時から始まるか聞いたところ、6時くらいという返事があった。くらいってなんだよ。ガラが悪そうな店主だったので、その店で食事をするのはやめた。その正面に小さい定食屋がある。このような町の定食屋は、あたりはずれが多いので、この旅では利用しなかった。明日は一気に京都までいってしまうかも知れないので一度経験しておこう。と中に入ろうとした瞬間、なじみの客らしい女性と出合い頭にぶつかる。向こうは叫び声を上げて、びびっていたが、そのまま一言もなしに、席に座ってしまった。こっちは謝って、大丈夫ですかって聞いているのにその態度はないだろう。なんかすっごいむかついた。そして、定食屋としても、はずれであった。大はずれである。まず、メニューからしてそそられるものが一つもない。

 結局、親子丼を食べたのだが、あまり食べた気にはならなかった。なんか、嫌な不満を抱えたまま宿に向かう。海沿いの道を通るが、あいにく日が暮れてしまっており、景色はほとんど見えない。町のはずれにある民宿に到着。前金を払い、部屋へ。なかなか広い。廊下の本棚に漫画があったので、合格である。沈黙の艦隊などを読んで過ごす。風呂から出た後も、漫画を読み続ける。おそらくマイナーな漫画であろう、「人事課長 鬼塚」なる漫画を読むが、これがなかなか面白い。実社会にあれほど、できた人間はいないだろうが、、、、。  さて、明日は京都につくのだろうか。距離的には軽く100kmを越えそうだ。ルートとしては、峠の少ない琵琶湖沿いを通ることにしたが、琵琶湖まで、どの位時間がかかるのかが、予想できなかった。 しかし、できることなら明日ゴールしてしまおうと、静かに決心していた。

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