Av.15.2km
Tm.5.48.47
Dst.88.48km
この14日目から16日目にかけては、この旅一番の鬼門となった。朝、洗濯物を取り込むと、服が湿っている。あまり乾いていないのだ。これからの不運のスタートであった。さらに出発と同時に雨が降ってきた。昨日はあれだけ晴れていたのに、出雲の山々にも雲が厚くかかっている。おなじ荘厳さでも、昨日とは正反対の顔を見せている。神様が怒っているのだろうか。 何も悪いことしていないのに、、、不安を胸に出発。
出雲から431号線を東に少しすすむと、ワイン工場があらわれる。当初は、行くか行かないか迷っていたが、これは入るしかない。雨が非常に強くなってきたのである。このまま走り続ける訳にはいかなかった。朝食と雨宿りをかねて、ワイン工場の中の喫茶店へ。開店時間まで30分ほど、入り口ホールで休んでいたのだが、ここで自分の体調の異変に気付く。寒気がするうえ、なんか気持ち悪い。吐き気とまではいかないが、ジワジワしたいやな気持ち悪さである。原因を考えてみる。恐く、寒気があるのは風邪が原因だろう。微熱がある感じもする。またこの気持ちの悪さは、昨日のいちぢく温泉の湯当たりか、そば湯を飲み過ぎたせいか。とにかく、このまま雨の中走ったら、風邪をこじらせるに違いない。モーニングを食べた後、宇田川に風邪薬をもらう。何ごとも、常に先手を打っておかなければ。ワイン工場も一通り、見物した。ワインの試飲ができるのは、うれしいが、この体調で酒を飲むのはやばい。ちょうど、ぶどうジュースも置いてあったので、それを5杯ほど飲んだ。ビタミンCってぶどうに含まれているのか?風邪にすこしでも効いてくれればうれしいのだが。一方宇田川は、10種類ほどのワインを全て制覇していた。まだ、朝なのに。というか、あと80kmくらい走るんだぞ。
ワイン工場から出ると、雨は小降りになっていた。走れる内に走っておかないと、後が大変だ。宍道湖と中海沿いの道を行く。共に、湖の北側を通ることにした。道自体は、平坦で非常に走りやすい。ただ、雨が強くなることもしばしばだったので何度か民家の軒先きや、バス停で雨宿りした。雨宿りの時間だけで、合計2〜3
時間使っていたのではないか。民家(人は住んでいないと思う)の軒先きでは、風邪薬
が効いたのか、座りながら眠ってしまった。
そんなこんなでなんとか、松江に到着したが、時間が勿体ないので、市内見物はせずに、そのまま中海にむかった。それにしても、この辺の道は、晴れていたら最高なのにな。中海では埋め立て地の江島を通って、ショートカットした。産業廃棄物の処理場なのか、多くのタイヤが積み重ねられていた。しかし、湖の真只中を通るこの道も最高だ。 雨もほとんど上がり、順調に距離を稼ぐ。境港市から、いよいよ鳥取県に入った。
弓が浜に、温泉があったので、入ることにした。今度の露天風呂こそ、海が見えそうだ。確かに、海は見える。しかし、目の前には釣り人がいるので、恥ずかしい。 体調も相変わらず優れないので、早めに上がることにした。休憩室で日が暮れた。大山のシルエットがかろうじて見える。大山を見るのを楽しみにしていたが、この調子だと、明日も曇ってよく見えないだろう。 風呂を後にし、弓が浜の果てしなく続く直線の道をひたすら進む。なめらかな海岸線なので走りやすい。ただ、期待していた景色の方は、すでに日が暮れてしまいよく見えない。車道の交通量が多いので、歩道を走っていたが、工事のせいで砂利道になっていた。最後の最後まで、我々を困らせてくれる。ようやく米子に到着した。体力的には余裕があるが、今日は精神的に疲れた。この疲れは何ごとにもやる気をなくさせるのでタチが悪い。
米子で、泊まるところを探していたのだが、なぜかどこも満室で泊まるところがない。なぜ満室なのか、その理由は最後までわからなかった。皆生温泉にもはいりたかったが、こっち方面の宿もいっぱいであったので、野宿ポイントの多そうな米子市内に向かった。弓が浜で温泉にはいったばっかりだし、体調もよくないので、温泉はあきらめた。なにより、そんな気分ではない。 米子市内を廻るが、眠れそうな所が無い。駅ビルは立派だったが、駅前にはファミレスひとつない。路上ではバタフライナイフで遊んでる兄ちゃんが座ってるし、治安もよく無さそうだ。始めは、鳥取医科大学で野宿する計画だったが、距離が少し離れている。
とりあえず、モスで夜御飯を食べる。モスの店員にファミレスの場所を聞く。朝の5時までやっているガストがあるらしいので、そこで時間を潰すことにした。ガストは市内から離れているようで、なかなか見つからない。まず、ガソリンスタンドの店員に場所を聞くが、別のファミレスだった。最終手段は、交番である。無人交番においてある宇田川が電話をとり、本部の人にガストの場所を聞く。恥ずかしい。そうした苦労の後、なんとかガストに到着。ドリンクバーと、つまみを頼んで、持久戦の開始だ。不安だったのが、寝はじめたら、追い出されないだろうか?という点である。しばらく、起きていたが、私は、風邪薬が効いてきたらしく、眠くなってしまった。机にひじをついた姿勢のまま、2時間眠る。起きたら午前1時だ。その後も、何度か寝ようとしたが、1時間程眠るのが精一杯だ。横にならないと、深くは眠れないものである。宇田川もどうやら眠れないらしい。スクリーンで放映しているセリアAの試合を眠気眼で眺める。そんなこんなで4時30分。閉店まで30分。ドリンクバーの氷もなくなったので、店を出ることにした。表はかなり冷える。まだ、真っ暗だ。ここにいても、仕方ないので、前に進むことにした。10kmほど進んだろうか。辺りは少しずつ明るくなってきた。それと同時に猛烈に眠くなってきた。このままだとまずい、と思い、眠ることにした。いねむり運転して事故でも起こした日にはこの旅が台なしになってしまう。丁度、工場の脇に空き店鋪があり、2階の踊り場で眠ることが出来そうだ。寝ている間に雨だけは降らないでくれよ。と願いながら眠りについた。午前6時頃、長い一日はようやく終わった。 なんの為にファミレスにいったのだろう。自分でも馬鹿らしくなってきた。