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12日目 益田〜仁摩 (10月12日)

Av.14.5km
Tm.6.24.37
Dst.93.31km

 目が覚める。野宿の後は本当にけだるい。というか蚊にさされて腕がかゆい。10月も半ばに差し掛かっているのに、まだ蚊がいるのか。もう野宿はこのくらいにしておこうかな、と密かに思っていた。この先はユースなどをうまく利用すれば野宿をする必要はなさそうだし。 周りを、見ると地面が濡れている。昨日の深夜は雨が降っていたようだ。

 今は、雨はなんとか止んでいる。屋根のある所でよかった。今日の目標は、温泉津温泉。名前が変わっているので出発前から気になっていた。ガイドブックを読むと、結構有名で雰囲気のある温泉街らしい。この辺りで、安い宿を見つけることができればうれしいのだが。温泉津までの道のりは暑くてしかたなかった。また、景色はよかったがこれといって、見るものがない。もちろん、こっちは必死に自転車を漕いでいるので退屈になることはないのだが、、、

 萩から、温泉津辺りまで、雪舟や柿本人麿にちなんだ神社が多くあったが、いずれもお互い興味がないので無視していた。 確か夕方前だったと思うが、温泉津に無事到着した。想像以上にひなびた温泉だ。外湯が二つだけあるので、その片方にはいった。この風呂も想像以上だった。まさに、湯舟があるだけの風呂。おっさん二人が床に直に座って話している。この風呂はどのようにしたらいいんだろう。体も洗えそうに無い。しかたがないのでかけ湯をして、足を湯舟にいれる。熱い。とにかく熱い。ふたつの湯舟があるのだが、ぬるいと書かれている方にすら入れない。温度計を見ると45度となっている。45度ってこんなに熱いのか。我慢して入るが、1分も入れない。さらに、隣の熱い湯に人が入ると、その湯がこちらに流れて、それがまた熱い。2、3度程度の違いだとおもうが、その違いがまた大きい。宇田川は果敢にも熱い湯に挑戦した。それに続いて私も挑戦したのだが5秒程度しかもたない。しばらく入っていれば慣れてしまうと思っていたが、実際はそんなに甘くはなかった。肩まで一瞬湯につかるのが限界なのである。風呂に居合わせた人にいろいろアドバイスを受けたが、あの熱さはどうしようもない。ぬるい湯も合わせて、実質5分も湯舟にはつかっていないのだが体は十分に温まっていた。パンパンに張っていた筋肉もほぐれたような気がする。やはり、熱い温泉の方が、体に効くというのは事実のようだ。ちなみに、この温泉津温泉、慶應大学の調査によると、最も効用のある温泉6つの内のひとつらしい。他は、確か、万座、草津、玉造、鳴子と忘れたがあとなにかひとつである。とにかく、その張り紙を見た瞬間、さらに体が軽くなった(気がした)。温泉を出る時、番頭に貴重品を返してもらおうと思ったら、なんといない。何度か声をかけたが反応がない。そのうち、別の建物からでてきたところを捕まえた。いいかげんだなぁ。それがのどかな温泉街を象徴していた。確かにいいお湯だったが、若者向けじゃないのも事実だ。温泉津で、走行距離1000kmを越えた。

 果たして、京都に到着する時には、何キロになっているのだろう。 そう、結局この町で宿を探すことが出来なかった。もう少し、先にすすんだ仁摩という町に寺のユースがある。寺のユースにも興味を持っていたので、そこに泊まることにした。ユースまで、山の梺の道を進む。仁摩に到着してまず目についたのが、世界一の砂時計である。公園などに置かれているなら面白いが、有料の科学館の中に置いちゃ意味ないと思う。わざわざ、砂時計を見るために、遠くからやってくるだろうか。あそこが、閉鎖されるのも時間の問題かな、と思う。近くのコンビニで、とんかつ弁当を買い、ユースで食べることにした。しかし、コンビニから出た瞬間、雨が降り始めてしまった。ユースはコンビニから500mほどなのだが、高台にあるせいで二人ともずぶ濡れになってしまった。しかも結構坂がきつく、最後は、どしゃぶりの中、自転車を押していた。宇田川は大丈夫そうだったが、自分の筋力の無さが情けない。そのユースは正真正銘「城福寺」という寺であった。何度呼んでも、反応がない。しつこく、呼び続けると子供を抱いた住職がでてきた。やさしそうな人だ。中に入り濡れている服を着替える。風呂をすすめられたが、腹が減っていたので、先に弁当を食べることにした。その際、法事でもらったらしい、おかずを持ってきてくれた。その辺りは、親切なのだが、後はあまりこちらに干渉しない。丁度いい距離感だ。勝手に食べて、勝手にテレビを見て(ガチンコを見た)、勝手に風呂に入って、勝手に寝ることにした。

 四畳半が3部屋つながっているのだが、この日は、我々以外客がいなく、ひとり一部屋(もちろんふすまで仕切られているだけだが、)で、贅沢に眠ることにした。明日は出雲だ。雨が止めばいいのだが。

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