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11日目 萩〜益田 (10月11日)

Av.14.3km
Tm.4.54.56
Dst.70.57km

 「朝になりました。」とユースの主人のスピーカーで起こされる。疲れのせいもあって、よく眠れた。 まずは萩の見物をしよう。萩は古い町並みが残っており背の低い白壁が続く。倉敷と似た印象を持つが倉敷より生活感はある。その中に、高杉晋作と木戸孝允の旧宅があった。高杉の方は入場料をとるらしいので、表の玄関だけ見物した。中の様子はわからない。一方、木戸孝允は、無料で、管理人のおばさんの丁寧な解説付きである。我々が自転車で旅をしていることに妙に感心していた。こんな純朴な青年いまどき珍しいようなことを言っていたような、、気がする。木戸孝允は木戸家に養子に入ったため、この生家は正確には和田家の物である。医者の息子だったらしく、旧宅は広くてりっぱだ。現在でも通用しそうな間取りで、結構ゆったりしている。庭もそんなに広くないが、こじんまりして、風情がある。なんか、本気でここに住みたくなってしまうほど。 それにしても、おばさんの丁寧な解説ぶりを見ていると、高杉家をライバル視しているように思えてくる。特に無料で見物できることをやたら強調していたし。

 木戸家をゆっくり見物した後、松蔭神社に向かう。吉田松陰も神になってしまったのか、と感心してしまった。 松下村塾も保存されていたが、あまり周囲と溶け込んでいなく、神社の中央に後から移築したほうな不自然さが感じられる。ここでは、NHKのドラマの撮影を行っていたらしく、モニターを確認している中村橋之助を見つけた。演技を見たかったのだが、すぐに撤収してしまった。家庭教師の教え子のお守りを買い神社を後にする。

 近くのガストで少し早い昼御飯を食べることにした。この旅行中、なかなかガストに巡り会わなかったので、ちょっぴりうれしい。しかし結構高くついてしまう。休日のせいもあるのか、ドリンクバーってあんなに高かったっけ?値上がりしたのだろうか。店内のスクリーンで放送されているCSに登場した椎名林檎に宇田川が夢中になっていた。席まで移動して見なくてもいいのにと思う。

 山陰は、松江まで目立った都市がないので、ここからどこまで進むかが難しかった。出雲にユースがあるのはわかったので、そこまで3日がかりで進む計画をたてた。そうすると、今日は益田くらいまで進むのが妥当だろうか。萩からは、国道9号線に沿って走ることになる。前半は海沿いの気持ちのよい道が続いたが、後半は峠が多くなった。それでも鎖峠級ではなかったので、基本的に何の問題もなく益田に到着することができた。今日はもうはじめから野宿モードである。しかし、まずは飯を食わなくてはいけない。しかし、街全体が暗く、とてもファミレスなどありそうもない。駅の方向に向かうが、逆にどんどん明かりが少なくなっていくような気がしたので、途中で見つけたSATYに引き返した。ちょうど安そうなカフェテリアを見つけたので、そこでやきそばセットを食べる。安い割にはボリュームがあって満足だった。もちろん味は値段相応だけど。少し休んで、SATYを出た。これがちょっと失敗であった。次に野宿ポイントを探す。9号線を少し進むと、総合運動競技場が見えてきた。周りは公園になっているようなので、絶好の野宿ポイントになりそうだ。公園を物色する、眠れそうなベンチが置いてある。それにしても人気がない。最終的には、競技場の2階の屋根の下で眠ることした。自転車を下に置きっぱなしにするのには、抵抗があったが、静かだし、ここが確かにベストだろう。しかし、もっとSATYで休めばよかった。こんなに早く寝る場所を見つけるとは思わなかった。まだ8時過ぎである。こんな所でどう時間を潰せば良いのだろう。

 そのうち、高校生が自転車で、やってくる音がした。私は別に気にしていなかったが、宇田川が妙にびびっている。もし、からまれたらどうしよう、、、という事らしいのだが。確かに、自転車は心配であるし相手がヤンキーだったら、面倒臭い。こちらまで、不安になってきた。とにかく、寝ちまえと、寝袋に入ったが、寝つけない。高校生の声が真下に聞こえる。しかし、宇田川が恐る恐る下を見ると、彼等はなんと筋トレをしていた。健全なスポーツ少年だったのである。不安は払拭され、眠りにつくことにした。それにしても、暑い。昼間も暑かったが、夜もまだ暑い。半そででも暑いくらいだ。そういえば、ここは山陰のはず。山陽の夜より暑いぞ。どういうことだ、10月なのに。そんなことを思っているうちに何とか眠りに着いた。コンクリートの床はやっぱりかたいなぁ。

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